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2021.12.06
薬学科
健康生命薬科学科
キャンパスライフ
薬学部の松井千紘助教が、第1回トランスポーター研究会関西部会で優秀発表賞を受賞しました

本学薬学部松井千紘助教が2021年10月30日に開催された第1回トランスポーター研究会関西部会で優秀発表賞を受賞しました。演題は、「シスチントランスポーターを利用した抗がん剤活性の制御とトリプルネガティブ乳がん治療の新戦略」です。

 

若い女性に多いトリプルネガティブ乳がんは、一般に乳がんの治療に用いられている薬物治療では効果がなく、予後不良な乳がんとして知られています。そのため、安全で、効果の高い新たな治療法の早期実用化に向けた研究開発が強く求められています。本研究では、トリプルネガティブ乳がんにおいて、アミノ酸輸送体であるシスチントランスポーターが高発現し、治療が効きにくく、悪性度が高い原因となっていることを明らかにしました。さらに、実験用マウスを使った実験により、現在、別の病気に用いられている薬剤を投与すると、シスチントランスポーターの機能を弱めて、副作用なく、転移を抑えることに成功しました。

 

松井先生は、本学薬学部健康生命薬科学科を卒業後、本学大学院薬学研究科に進学し、一貫して乳がん治療の新戦略の開発に取り組んできました。2018年3月には、博士(薬科学)の学位を取得され、現在、薬剤学研究室(中瀬朋夏教授主宰)に所属し、本学の教育と研究に精力的に励まれています。

 

松井先生は、「受賞できましたこと、研究室員みんなに感謝しています。これからも、学生さんと共に研究を進めて、乳がん治療に貢献したい。」と話しています。

 

本賞は、トランスポーター研究会関西部会の一般講演の中から、審査員による厳正かつ慎重な選考の結果、優れた研究内容を有する発表をした研究者に授与されるものです。

 

(新型コロナウイルス感染拡大防止に努め、撮影時のみマスクを外しています。)

発表している松井先生

 

共同研究者と一緒に

 

薬剤学研究室メンバーと一緒に

 

研究指導をしている松井先生